総合職

当時は「基幹社員コース」を「総合職」と呼んでいた。「日本企業は女性差別がひどい」という芳しくない評判をぬぐいさろうと、一部の女性に開放された「男性並み処遇」のコースだった。しかし、立子は長時間労働で体を壊し、おまけにセクハラにも嫌気がさして出産と同時に退職した。「あのときやめてさえいなければね」と立子はいう。立子は、専業主婦になった後、子どもを二人もつくった。愛子の子どもは娘の可愛一人だ。女の子は老後に介護をしてくれるから、という理由で、生まれた当時は周囲からうらやまれたものだ。もちろん、収入の面では男性に劣るが、それは、いい相手をさがして結婚し、ぶらさがればいい。そのためには、ネームバリューの高い女子大にいれなければならないが、その教育費負担を考えたら、二人はとてもつくれない。「一人でたくさん、とは思わなかった?」と愛子が聞くと、立子は「だって、仕事をやめてまでして子どもをつくったのよ・せめて二人はと思って」という。立子の愚痴を聞きながら、愛子は「働かなきゃならないような身分にならなくて本当によかったわ」と、小さな満足のため息をもらした。今の愛子にとっても、心配はないわけではない。可愛が、最近は、家庭の中で突然ものを投げまくり荒れることが増えてきたのだ。カウンセラーに相談すると、家庭の中でべったり母親に干渉されすぎて、いらだっているのではないか、という。素敵な結婚相手を、見つけても結婚後に問題は発生した場合、ここに書いてあるように意外と改善に手間がかかります。気を付けましょう。

出典:

EP036_L